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最終幻想-2-
最終幻想の2話目です。
最近の私のSSの傾向として冗長さを感じていたので
もう少し「短く・解りやすく」を心がけてはいるのですが、
文章力というか語彙の少ない私にとっては
解りやすくを心がけると、長くなってしまうという・・・・(ノヘ)

とりあえず、漸く前回の目標地点に到達しました。
この辺りまでは本編を踏まえた上での展開なのですが、
次回からは完全に別物となってしまうと思われます。


それでは「注意書き」を読まれて
大丈夫だと思われた方だけ「続きを読む」からお進みください。


☆――――――――――――――――――――――――――

常に雪に覆われていた秩序の聖域・・・・。
静寂と純白を主としていたその世界は終りを迎え始めていた。

「こりゃぁ・・・・。」

バッツが唸るように声を上げた。
その足元には水・・・・。

雪が溶けて水となり
今はまだ数センチとはいえ、
秩序の聖域が冠水していたのだ。

カオスの混沌の力は炎となって顕れる事が多い。
それは前の決戦の時に嫌と言うほどに見ている・・・・。

「もう時間が無いのか・・・・。」

セシルも綺麗な形の眉を顰めた。

「はやくっ、はやくっ、ライトッ、戻ってきてっ。」

オニオンがそわそわとしながら
ジャンプを何度も繰り返して遠くを見ようとするけれど
今のところライトの姿は見えなかった。

「そろそろのはずなんだが・・・・。」

フリオニールも落ち着きがない。
いや、何時も悟りきった顔をしている
クラウドやスコールにだって焦りの色が見えた。
それぐらいに衝撃的だったのだ・・・・。
コスモスの力が明らかに消えかけている事が。


そんな中、ティナは冠水した聖域に跪いて目を瞑り
ライトの気配を・・・・風の流れを探っていた。
魔力を封じられたとはいえ、感覚的なものは残っている。
とはいっても 以前とは違い
かなりの集中を要しはするのだが・・・・。

ティナの細く白い足が水につかり
風が立てる波がその足に当たり小さな水音を上げ続けているが
当人はそれに一切構わずに気配を探り続けている。

その姿はまるで祈りを捧げているかのようで
とても神聖なものに見えた。

スコールはそんなティナを見つけると
近づいて自分の上着をその肩へファサッとかけてやる。

吃驚して顔を上げたティナに
無愛想に一言だけ

「着てろ。」

と伝えた。
感情を表に出さないスコール・・・・
ティナは最初の頃は彼が少しだけ苦手だった。
嫌われていると思っていたから。
でも、今は違う。
表情に出さないだけで、
スコールだって仲間を信頼し気遣っている事を知ったから。

「でも、スコールだって寒いでしょ?」

そう言って返そうとしたが、
視線だけをチロリと移したスコールの

「その格好を見ているほうが寒い。」

という言葉に甘える事にした。
そして再び目を閉じてライトの気配を探る・・・・
程なくして

「・・・ライトだわ! 帰ってきた!!」

ティナの声が聖域に響いた。




10人揃って、秩序の聖域内にある祭壇へと向かう・・・・

間に合ったのだ・・・・
これで世界は救われるんだ・・・・

戦士たちの心には期待・・・そして不安があった。

クラウドが言っていたのだ。
コスモスはクリスタルを集めろとはいったが、
それで世界が救われるとは一言も言っていない・・・・と。

確かに誰一人としてクリスタルを集める事を指示はされても
それによって“どうなるか”は聞いていなかった。

でも・・・・
でも、そうする以外に道は無かった・・・・。


真っ白な世界にある真っ白な祭壇の前に進み出たライトが

「コスモス・・・・。」

と呼びかけると、そこに光が現れた。
眩しいけれど、目を刺すような刺々しさはなく
むしろ温かみを感じる光・・・・
コスモスの出現だった。

「コスモス、無事にクリスタルを揃え終わった・・・・。
 今こそ終わらせよう この戦いを。」

ライトの静かだけれど力強い声に
後ろのいた戦士たちも、コスモスに向かって頷いた。

しかし、それに対するコスモスの返事は
戦士たちの予想を裏切るものだった。

「いいえ・・・・・・
 既に決着はついています。」

その言葉に戦士たちは思わず訝しげな視線をコスモスに向けた。

コスモスは言葉を出す事すら苦痛なのか、辛そうに身をよじった後
ガクリッとその場に崩れ落ちてしまった。
そんなコスモスの身体から光が天へと帰っていくのが解る・・・。
それでも、コスモスは意を決したかのように厳しい表情で言葉を続けた。

「あなたたちは・・・・・・
 真の闇に落ちるのです。」


闇に・・・・

落ちる?!!


言葉の意味が理解できなかった。
自分達の召喚主である秩序の神コスモスが・・・・
自分達に闇に落ちろと言っている・・・・
常に信念と共にあったライトですら
目を見開き・・・そして言葉を失っていた。

その言葉の意味を・・・・
そしてコスモスの真意を理解できた者は
その場には居なかった。



次の瞬間、戦士たちを眩暈と雷鳴が襲った。
足元が崩れ落ちるような感覚といえば良いのか、
急に宙へ放り出されたような感覚といえば良いのか・・・・
普段あまり味わう事のない感覚に
戦士たちは一瞬意識が遠のきかけた。

しかし意識を失う訳にはいかない。

必死に保った意識が認識したのは
赤黒い大地に幾つも走る底の見えない地割れ。
そんな大地に突き刺さる巨大な剣・・・・。


混沌の果て


そう呼ばれているカオスの領域だった。

「こ・・・これは・・・・・。」

「コスモス!」

あまりの事に戦士たちが呆然とする中、
いち早くコスモスの姿を見つけ出したティーダがその名を叫んだ。

が、そのコスモスの向こうに忘れようとしても忘れられない姿があった。
思わず息を飲む。

「カオス・・・・・・!」

戦士たちにいっきに緊張が走った。
咄嗟に武器へと手を伸ばし、腰を落として身構える。

幾つもの刺し貫かんばかりの視線の先にいるカオスは
そんなものを意にも介さずに、毀笑と共に泰然と宙に浮いていた。

「彷徨い たどり着いた先も
 また煉獄・・・・・・。
 無様だな コスモス。」

地の底から響くような低い声・・・・。
戦士たちはカオスの声をここまで間近で聞いたのは初めてだった。
足が竦んでしまいそうな威圧感。
事実、カオスの力の前に動く事すら出来ない。
圧倒的なまでの力の存在がそこにあった。

その威圧感をサラリと受け流しているかのように
コスモスは悠然と前に進み出た。

「道を決めるのは あなたじゃない
 彼らが知るべきは 真の闇・・・・・・。」

「ならば 望みどおり・・・・・・
 すべての光を 消し去ろう!」

その言葉が合図だった。
コスモスの足元から混沌の力が迸るのがわかる。
その混沌の力は炎へと姿を変え、炎は劫火となった。
天まで届きそうな巨大な火柱の中に閉じ込められたコスモス・・・・。
その金色の髪が、白いドレスが炎に炙られ揺らめいている。

「コスモス!」

そう叫んだのは誰だっただろう・・・・。
戦士たちは目の前で起こっている衝撃的な光景と
カオスの威圧感に動く事が出来ないでいた。

助けなくては・・・そう思っているのに
こんなのは嫌だ!と心が叫んでいるのに!!

(((コスモス!!!)))

唇さえまともに動かせない戦士たちは
ありったけの気持ちを込めて心の中で叫んだ。

そんな気持ちがコスモスに届いたのだろうか・・・・

コスモスは轟々と燃え上がる炎の中から戦士たちを振り返ると、
信じられないほどに穏やかな微笑みを見せた。
その唇がかすかに動いている。
劫火の音に消されてその言葉は聞えないが・・・・
何かを伝えようとしていた。

しかし、そのコスモスの姿は直ぐに炎の中へと消え
何も残さずに消え去ってしまった・・・・。


「う・・・うごけぇぇ! 動けよっっ!」

オニオンの叫びが聞える。

「まだ、まだ終わらせない!!」

フリオニールが・・・・そしてあちこちで戦士たちが立ち向かおうとしていた。
しかし・・・力の差はあまりにも残酷だった。

バサッ!と大きく一度 翼をはためかせたカオスは
再び高度を上げていった。

「世界は 不変だ
 無力なる者どもよ
 絶望の闇に沈み・・・・・・
 消え去るがいい。」

そう低く唸るように言うと
コスモスの戦士たちに向かって手を伸ばした。

そしてカオスが睨むたびに
コスモスの加護を失った戦士は声をあげる事も許されずに
1人・・・また1人とその存在を消されていった。



混沌の果て・・・・
そう呼ばれる場所がある。

今、その場所にあるのは
赤黒い大地に幾つも走る底の見えない地割れ。
そんな大地に突き刺さる巨大な剣。
そして劫火の名残の黒く焦げた大地だけだった。


・・・・もう、この世界に秩序は存在しなかった・・・・。

ディシディアSS | 2009/04/15(水) 00:00 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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